2017年5月10日水曜日

「ホントなのか?」

あるWebエンジニアが、自身のブログでこんな記事を書いていた。

「こんなWebは嫌だ」

その出だしの部分は、こうだ。

目覚ましい普及と進化を遂げたWeb。しかし今、Webにとってクソみたいな時代が到来している。それもこれも全部貧乏人が悪い。悪貨が良貨を駆逐するとはまさにこの事だなぁ。

私がWebに興味を持ち始めたのが1995年頃で、ちょうどWindows95が発表された頃だった。
その当時私は、広告制作にようやくマックを使い始めたばかりで、確かPower Mac 9500だったと思う。
ブラウザと言えばまだMosaicから発展したNetscapeしかなかった時代だ。
そして2000年問題が話題になっていた頃、見よう見まねでWebを制作し始めた。
たまたま運良くソースを見る事が出来るようになり、コピペして自己流でhtmlコードを書いて行った。
まだ参考書など殆ど無い時代だったから、全くの「見よう見まね」だった。
試行錯誤も繰り返し、今だったら数分で書けるコードに数時間、数日を要する有様だった。
それでもいつしかサイトを制作出来るようになり、2003年には、初めて仕事としてWebを制作するまでになっていた。
そのせいで私は、未だにコードは手書き(アプリを使わない)している。

その頃はまだ、個人も企業も、ウェブサイトを持っているというだけで感心された時代だったから、先に書いたブログの引用のような事は、全くと言って良いほど無かった。
しかしたったの20年足らずで、社会(世界)は驚くほど変わっている。
今やそこいら辺の兄ちゃん姉ちゃんがスマホで投稿した記事が、アッと言う間に何万アクセスも稼いでしまう世の中なのだ。

だから、先のブログの記事になるのだ。続けてみよう。

誰もが気軽にお小遣いを稼げる時代。貧乏人やバカどもは「お金を稼げればいい」としか考えずに情報をクソのように扱う。結果として能力も技術も知識もない馬鹿野郎がそれをやるのだから、クソみたいな情報がネット上にはびこることは必然と言えよう。
(中略)
誰もが簡単に情報を発信できる時代。Webサイトの制作もとても簡単になった。テンプレートを使えば誰もがそれっぽいサイトを簡単に持てるようになった。それはいい。いいことだ。でも「情報を扱う」という気構え・意識は伴われていない。

ネットは間違いなく便利だし、私自身、それを生業としているし、個人的にも大いに活用している。
無くす事など絶対に不可能だと思うけれど、デタラメな情報やウソ情報、あるいは悪意に満ちた情報に接すると、いっその事インターネットなど無ければ良いと思ってしまうことがある。

デタラメな情報やウソ情報、あるいは悪意に満ちた情報を垂れ流すバカ共は無くならないかもしれないが、せめて、その情報が本当かどうか確かめられないまでも、疑ってかかるくらいの慎重さは持った方が良い。
安易にリツイートする前に、「ホントなのか?」と疑ってみてください。